東京・六本木にある泉屋博古館東京(せんおくはくこかんとうきょう)は、住友家が長年にわたって蒐集した美術品を保存・研究・公開する美術館です。京都・東山に本館を持ち、東京館は六本木一丁目の泉ガーデンに隣接する場所に構えています。オフィス街の一角にひっそりとたたずむこじんまりとした空間ながら、住友コレクションをはじめとした質の高い作品に静かに向き合える美術館です。都心でゆっくり美術鑑賞をしたい方にぜひおすすめしたいスポットです。

六本木一丁目へ 出口を間違えて大回り
午前中に永田町付近で用事があり、午後からどこか行ける美術館がないかと探していたところ目に止まったのが泉屋博古館東京でした。
六本木一丁目駅からすぐのはずが、出口を間違えてしまい大回りに。それでも、ビルの中に桜がちょうど見頃で咲いていて、午前中は雨だったのに天気も良くなってくれたので、気持ちのいい写真が撮れました。

都会の真ん中にこじんまりとした雰囲気のよいギャラリーの建物が現れます。
特別展「生誕151年からの鹿子木孟郎 ―不倒の油画道」
企画展期間: 2026年2月〜4月5日(※すでに終了)

今回の特別展は、明治から昭和にかけて活躍した洋画家・鹿子木孟郎(かのこぎたけしろう、1874〜1941)の生誕151年を記念した展覧会です。正直なところ、明治の画家についてはあまり知識がなく、「よく知らない画家」というイメージで訪れたのですが……作品を見てすみませんという気持ちになりました。
若い頃のスケッチからすでに上手く、油絵も本当に上手い。写実主義ですのでわかりやすい上手さなのですが、留学で学んだ人体デッサンも正確で、洋画でありながら日本的な色使いのようなものも感じる作品が印象的でした。
代表作「ノルマンディーの浜」は、今回の展示に合わせて重要文化財への指定が答申されたばかりの作品で、この絵も素晴らしかったのですが、私が特に心に残ったのは「加茂の競馬」です。人間や馬の配置が複雑な構図にもかかわらず正確に描かれており、色使いのコントラストが鮮やかで、とても印象的な一枚でした。
作品はこちらに紹介されています。

鹿子木孟郎はパリでも認められた画家で、住友家が支援していたことから今回の泉屋博古館での展示につながったようです。こんな素晴らしい画家が明治時代にいたということを、もっと多くの人に知ってほしいと思いました。今後どこかで展示会があれば、またぜひ足を運びたいと思います。
鹿子木孟郎の図録はこちら
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館内の様子と庭園・カフェ
中はそれほど広くなく、混雑もないのでゆっくりと作品を見ることができます。館内は基本的に撮影禁止で、ロビーに展示されている作品だけ撮影OKでした。

おしゃれなカフェ(ハリオカフェ)も併設されており、庭園もあります。

施設の感想
都心でのんびり美術鑑賞をするのにちょうどいいギャラリーです。規模はこじんまりとしていますが、その分混雑が少なく、作品と静かに向き合える空間なのが魅力です。六本木一丁目という立地ながら、来るたびに新しい発見がありそうな美術館でした。また機会があったら行ってみたいと思います。
次回の展示
企画展「ライトアップ木島櫻谷Ⅲ ―おうこくの色をさがしに」
2026年4月25日(土)〜7月5日(日)
明治後期から昭和初期に京都画壇で活躍した日本画家・木島櫻谷の色彩表現に焦点を当てた展覧会です。住友本邸の大広間を飾った「四季連作屏風」なども展示されます。

基本情報
| 名称 | 泉屋博古館東京 |
| 住所 | 〒106-0032 東京都港区六本木1丁目5番地1号 |
| 入場料 | 企画展:一般 1,200円 / 学生 600円 / 18歳以下 無料 特別展:一般 1,500円 / 学生 800円 / 18歳以下 無料 ※障がい者手帳等ご呈示の方はご本人・介添者1名まで無料 ※年間パスポート(5,000円)あり |
| 開館時間 | 11:00〜18:00(最終入館17:30)/金曜日は19:00まで |
| 休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌平日)/年末年始/展示替期間 |
| アクセス | 東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅 北改札正面 泉ガーデン1F出口より屋外エスカレーターで徒歩3分 東京メトロ日比谷線「神谷町」駅 4b出口より徒歩10分 東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅 13番出口より徒歩10分 |
| 公式サイト | 泉屋博古館東京公式サイト |
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